富田林寺内町について
富田林寺内町とは
寺内町とは中世に起こった浄土真宗の寺院を中心とした宗教自治都市のことです。
近鉄長野線富田林駅から南に400mほどの場所に位置しています。
富田林寺内町は東西約470メートル・南北約400メートルにわたるエリアをさし、大阪府で唯一の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている地域となっています。
600軒ほどある民家のうち、約200軒あまりが伝統的な町家の姿を残しており歴史的な景観を楽しむことができます。
寺内町の歴史
由緒書によれば、興正寺第14世証秀上人が富田林周辺の四ヶ村(毛人谷・中野・山中田・新堂)の庄屋2人ずつに町づくりの要請をしたことにはじまります。
高台につくられた寺内町
当寺は戦国時代であり、町には戦乱を避ける工夫がほどこされていました。
寺内町は周辺よりも一段あがった高台につくられています。
石川の対岸からGoogleストリートビューで見ると、画面中央が少し高台になっているのがわかるでしょうか?
この高台が寺内町になります。
町への入り口は4箇所の坂から入る構造となっていて侵入者を防ぐ効果があったと言われています。
商業で発展
元和元年(1615)には富田林寺内町は幕府の直轄地となります。
富田林周辺で栽培された綿花から木綿の加工をしたり、酒造業も盛んでした。
ぶどう酒も製造されていたようで、日本で一番最初のワインがつくられたのは富田林であったという説もあるようです。
その後、石川をつかった水運や東高野街道・千早街道が交差するという地理的条件にも恵まれて商業の町として発展しました。
寺内町の見どころ
なんといっても江戸時代のお寺や商家の町並みが残っている歴史的景観がみどころです。
寺内町の中心でもある富田林興正寺別院の山門の前を通る城之門筋は日本の道100選にも選ばれています。
富田林寺内町では江戸時代から昭和までさまざまな時代の建物がご覧いただけます。
ここ数年は寺内町の古い町家を活用した新たなお店もたくさんオープンしました。
自家製パンのお店や雑貨屋、イタリアンレストランなど、歴史的景観と現代の感覚が融合した楽しい町として新たな歴史を作っています。
興正寺別院のホームページでも別院周辺のお店を紹介しておりますので、ぜひご覧ください。